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松殿山荘公開の呈茶(2018・春)


またまた随分更新が滞ってしまいました…このところ連日バタバタしておりまして、するべきことが山積みで混乱してしまっております。

さて、今日は先日の松殿山荘の公開の呈茶席の様子をご紹介しようと思います。
点前4
最初、今年の公開の頃は暑くなるだろうと予想して道具組みをしていたのですが、案外暑くならずに助かってくれた反面、少し雰囲気が変わってしまったかな?とも思いました。この写真の道具だけでは余り分かりませんが…

事前のお稽古や準備の関係で早めに道具を決めてしまう必要がありましたので、そういう時はなかなか気をつかいます。今回のように想像通りにいかないこともありますが、もちろん予想通り上手くいくこともあります。

床6
床の様子はこのような感じに。私にしては珍しく、花を軸の正面から外しています。多くの流派では外されることが多いかと思いますが、当流では絵の前に花とする場合、絵の正面に花を入れることが多いです。

軸の長さや花の高さなど色々と考えないといけないので、正面にするのは難しいのですが、必ず正面でないといけない訳でもありません。今回は瀧の側に咲く花を…という風情にしてみようと思ったのでこのようにしてみました。

この写真では全く見えませんが、花はシランとツルウメモドキでした。当家のシランは白っぽいので、余りシランと分かってもらえませんでしたが、花も色々と種類があるので難しいですね…


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初稽古の炭点前


気がつけば2月になり、節分も立春も過ぎてしまいました。また、最近は日も随分長くなったように思います。

さて、先日当教室の初稽古を行いました。喪中でしたので今年は落ち着いた雰囲気にしましたが、取り合わせを考えるのが難しかったですね。

毎回私が炭点前から薄茶までを行いますが、そろそろ生徒さんに点前をしてもらうのも良いかなと思います。ただ、当家の小間は向切なのでまだお稽古されていない方が大半ですので、もうちょっとしてからでしょうね。

この日は寒い日でしたので、炭の火の暖かさがありがたかったですね。手あぶりも置きましたが、やはり炉の火力にはかないません。
炭24

炭点前で難しいのは客ぶりでしょうか。点前の稽古はすることがあっても、客ぶりまでなかなか稽古している余裕がないことがほとんどかと思います。最初は流れを追うのでいっぱいいっぱいだと思いますが、そのうち点前の都合も考えつつ問答などができるようになるでしょう。

また問答の内容も最初は定型文を言うのがやっと…という方も多いでしょうが、慣れてくると自分の言葉で話すことができます。この辺りは慣れも大事かと思いますが、上手な方のをやり取りを聞くのが一番ですね。

それには上手な主客を探さないといけないので、それが一番難しいかもしれません…どちらかだけが上手でも良いのですが、両方が上手であれば一番理想的ですね。まあ、上手な方同士でも合わない方とだとちぐはぐな会話になることもありますので本当に難しいです。





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稽古納め


今年もいよいよ終わりですね。後半はバタバタと忙しくなかなかブログを更新できなかったので、来年はもう少し頻繁に更新できればと思っています。

先日、当教室でも今年最後のお稽古を無事に終えることができました。今年から濃茶を始められた方や難しい点前に挑戦された方など色々いらっしゃいますが、そういった方でも基本の点前はやはり大事です。

手数が増えてくると、基礎的な動きが疎かになってしまうことが間々あります。中には「基礎の点前なんて何度もやったから完璧にできる」と思ってしまう方までいます。

この「完璧に」というのがどの程度のことを指しているのかによっても違いますが、そう完璧にはできないものです。薄茶の点前を最初から最後まで通した際に10回中7~8回でも間違えずにできればなかなかのものだと思いますが、実際に人前でするとなると緊張もしますし、会話なども耳に入ってきて細かな間違いをしてしまうものです。

それを無くす為にはやはり日々の稽古しかありませんが、間違えずに点前をすればそれだけで良いかというとそうでもありません。しかし、せっかくお稽古するなら間違えずにきっちりと点前できるようになることも必要でしょう。

それだけが茶道ではありませんが、安易に「薄茶の点前くらいできる」とは思わないようにしてもらって新しい点前に進んでいってもらいたいものです。

菓子262
こちらは今年最後の濃茶のお稽古の際のお菓子です。鶴屋弦月さんの「老松」というお菓子でした。

お稽古は終わりましたが、明日は今年最後の茶会です。もう少し準備を頑張らねば!



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茶席の亭主について


また更新が空いてしまいましたが、いよいよ11月も終わりですね。紅葉も段々散り始め、京都の観光客も少し落ち着いてきたように思います。

さて、先日無事に松殿山荘の公開の呈茶席を終えることができましたが、今日はその際に思ったことについて書いてみようと思います。

当流では茶席の亭主は基本的に聞かれた道具についてのみ答えるのですが、そうすると静かな席になることが多いです。私はそういった静かな席(客として参加した場合)はじっくりと点前が見られたり、自然の音を聞いたりすることができて非常に嬉しいのですが、それでは物足りないと思われる方も多いようです。

大寄せと呼ばれる大人数の茶会では現在、亭主がとりあえず一通りの道具を説明することが多いので、それに慣れている方からすると当流の方法は「サービス精神に欠ける」と思われることもあるようです。

この辺りは流派の、さらには個人の考え方次第ではありますが、聞かれてもいないことをベラベラと話すというのはどうも気が引けます。茶会というのは「道具の自慢をする場」ではありませんので、道具のことだけを話すのもどうかな?と個人的には思ってしまいます。

もちろん、一方的に道具の説明をしてくれれば、客は特に何も聞かなくても良いから楽かもしれませんが、なんとなく味気なく感じます。この辺りは取り合わせの方法とも関わってくるのでしょうが、一番見てもらいたい道具というのはどんな亭主でもあるかと思います。

そういった道具のことを聞いてもらえれば嬉しいでしょうし、他の道具のことは聞かれたけどその道具のことは聞かれなかったりすると残念に思うこともあるでしょう。残念に思うだけでなく、他の道具の良さに改めて気が付くといったこともあるかもしれません。

客で行った際のことを思うと、大抵何か一つは「あれは何だろう?」と思うような道具があると思います。何も無い場合は厳しいですが、何かあればそれについて尋ねると良いと思います。

お稽古をしていると、もちろんある程度道具を尋ねる順番や時期を教えていきますが、あくまでも目安です。絶対に守らないと誰かの命が危険になるといったものではありません。ある程度気楽に考えて会話してもらいたいなと私は思います。

まあ、それには茶席で変なことを聞かれたり、微妙な時期に尋ねられたりしてもお茶をされている方が怒ったり、ひそひそと悪口を言ったりしないことが大事かなと思います。誰でも最初は初心者ですから、温かく見守ってあげて欲しいなと思います。



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なんとか終えることができた嵐の中の茶会


随分と更新が滞ってしまいました…ここまで更新が滞ったのは初めてのように思います。先日の茶会の準備などでバタバタしているうちに気が付けば1か月以上経ってしまったという感じです。

さて、先日は嵐の中の茶会でした。もっとも、室内での茶会ですので、雨風に晒されながらというわけではありませんでしたが、準備と片付けの際が大変でしたね。

特に片付けの際は風も強くなり、2度着替えましたが、びしょびしょになりながら片付けをしました。できるだけ道具も濡れないように工夫したのですが、あれだけの風雨にはどうにもならないことも多かったです。

しかも、今回は濃茶席と薄茶席で行いましたので、持っていく道具も多くなかなか大変でした。そんな時に限って台風が来るというのはよほど日頃の行いが悪いのでしょうか....席中では「嵐を呼ぶ男」ですねと言われてしまいましたが、そんなに良いものではありませんね。

私はほとんどずっと濃茶席におりましたので、薄茶席の様子はそう分かりませんが、母などに聞くところによると薄茶席も特に問題なく終わったようですので安心しています。まあ、行き届かないことは多々あったと思いますが、大きな問題もなく終えることができて良かったというのが正直な感想です。

Twitterにも書きましたが、今回は濃茶席を3人で回したり、お稽古を始めて1年足らずの方に「お坊さんだから人前で話すのは慣れているでしょう?」と薄茶席の亭主をお願いしたりとかなり無茶もしましたが、皆さん期待に応えた働きを見せてくださりとても嬉しく思っています。

さすがにお客様も濃茶席を3人で回しているとは想像もされてなかったようで、一席だけその話をしたら大層驚いてられました。薄茶席では「いつもそれくらいでされるのですか?」と聞かれていたようですが、慢性的に人手不足に悩んでいる当流ではよくあることですね。まあ、いつもは濃茶席がありませんのでそこまで困らなかったというところでしょうか。

ただ、一つ残念だったのは全く写真を撮る暇がなかったので(忘れていただけ…)、写真が無く、ブログで紹介できないことでしょうか。まあ、後日お菓子の写真だけは撮れましたのでそちらをご覧ください。
菓子261
近所の鶴屋弦月さんにお願いして、菊のお菓子を作っていただきました。ちょうと旧暦の重陽の節句が近かったのと、会場となった泉涌寺が皇室とのつながりが深いお寺ということから菊のお菓子にしてもらいました。

上手に作ってくださったお菓子屋さんに感謝ですね。




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いつもと少し違う灰形を


昨日は久しぶりに高校時代の担任の先生とお会いしてきました。久しぶりと言っても昨年末(?)にお会いしておりますので、そう長い期間お会いしていないということではありません。高校を卒業して15年くらいになりますが、先生の外見の変わらなさにはいつも驚きます。もう還暦を迎えられたとはとても思えません。

さて、今日は先日稽古した灰形をご紹介してみようと思います。
灰4
これまでご紹介してきた当流の灰形とは随分雰囲気が違うなと思われた方もいらっしゃるかもしれません。当流ではこのように灰を押さえて形作るということはしておりませんが、千家さんでは灰匙などで押さえて作られるようです。

SNSなどで灰形の写真をアップされているのを見て、「あんなやり方で当流の灰形を作ったらどうなるのだろう?」と思い、今回挑戦してみましたが、慣れないことはするもんじゃないですね…

向こうの山のふもと(上の五徳の爪付近)を「絶壁」のようにするのですが、そういったことはこの方法では難しいのかな?と思いました。また、灰匙だけで仕上げるということを見たのでそのようにしてみましたが、柄の部分が風炉に当たるなどしてやりにくかったですね。

なお、その後当流風の灰形に変えてみたのがこちらの写真です。
灰5
本当はこのように乾燥した灰ではなく、湿し灰を使いますので色や雰囲気がもう少し異なりますが、こんな感じになります。表面を見ていただくと分かると思いますが、「押さえる」のではなく、少し「荒らす」ようにします。

また前瓦(写真の白いもの)の前の辺りのところを谷のようにするのですが、押さえるだけでは表現しにくかったです。押さえることで高さが変わるからでしょうね。

どちらが難しいとか良いといった問題ではありませんが、やはりやり慣れたもの、見慣れたものの方が落ち着きます。もう少し稽古すればもっと上手にできるようになるかもしれませんが、他流の方法が上手になっても余り意味がありませんので。

しかし、乾燥した灰でするのも大変ですね…湿し灰なら周りにそこまで飛ばないのである程度気楽にできますが、乾燥していると灰が舞って大変でした。特に風炉のきわの部分に灰がつかないように注意するのが難しかったですね。

明日はお茶会のお手伝いに行ってきます。着物どうしようかな…さすがにもう決めてしまわないと!




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旧暦7月7日


いよいよ8月も終わりですね。といってもそれは新暦でのことで、旧暦では今日は7月7日、つまり七夕の日ということになります。今年は「閏5月」という月が5月の後にありましたので、いつもよりも遅い時期に旧暦の七夕がきています。

当流などの一部の遠州流系統の流派では7月7日にする点前があります。「五段柄杓」という点前で、当流での伝承によると寛永19年(寛永7年という説もあり)7月7日に遠州公がされた点前ということになっています。年が随分違うのは筆写の際の書き間違いでしょうか…

普段当流では風炉の点前にて柄杓を釜にかける際は「置き柄杓」、「引き柄杓」そして「捻り(ひねり)柄杓」の3種類の置き方があります。この五段柄杓の点前ではそれに加えて「結び柄杓」、「切り柄杓」の2種が加わり、5段の扱いとなります。

なお、この柄杓の扱いは遠州公の作意ではなく、遠州公の師の織部の扱いであったと伝わっております。400年以上も前のことですから実際のところはよく分かりませんが、この点前は「ちょっと特殊だな」と思う所作がいくつかあり、「やはり遠州流とは少し異なる点前なのかな?」と思う部分もあります。

ただ、この点前は遠州流ではどうやら伝承がないらしく、現在私の知っている限りでは小堀遠州流と当流にのみ伝わっているようです。もっとも、それ以外の遠州流の系統の流派の方とお話する機会があまりないこと、もしこの点前があってもいわゆる「奥伝」と呼ばれるような点前である可能性が高い(当流では高等科の点前)ことから、誰でもが知っている訳ではないのでなかなか確認できないということもあります。

ちなみに他の流派でも「切り柄杓」という柄杓の扱いはあるところも多いようですが、当流がこの五段柄杓の点前でする扱いとは随分異なります。私が見たのは裏千家の方の「切り柄杓」だと思いますが、全然違う所作でしたね。

また、当流では「改め柄杓」という柄杓の扱いを遠州流では「扱い柄杓」というそうです。このように同じ系統の流派であっても様々な違いがあります。ですから、全然系統の違う流派であれば点前の順序や客の作法、取り合わせの約束など様々な違いがあって当然と言えるでしょう。

以前から何度か書いてきておりますが、自分の知っている作法や所作と違うものを見た際に「間違いだ!」と決めつけてしまう方が結構いらっしゃいます。しかし、それぞれの流派に様々な伝承があり、それを守っています。もちろん、伝言ゲームのように途中で変わってしまったこともあるでしょう。

しかし、それを安易に「間違いだ!」と否定することはその流派の伝統を否定することになるかと思います。特定の流派だけが「正しい伝統」を伝えているわけではありません。それぞれの流派が必死に守り続けている伝統です。お互いに尊重するのが「茶人の務め」ではないでしょうか。




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茶の湯展の感想(茶碗・茶入編)


気が付けば8月になり、しかも立秋も過ぎてしまいました。今年に入って随分と慌ただしい日が続きなかなかブログが更新できておりません。まあ、時間があっても必ず更新できるわけではないのですが…

さて、今日は随分間が空いてしまいましたが、茶の湯展の感想の続きを書いてみようと思います。前回は書画編ということでしたが、今回は茶碗・茶入についての感想です。

今回の展覧会では私が数えた限りでは茶碗では国宝が4点(稲葉天目・油滴天目・喜左衛門・卯花墻)、重要文化財21点、茶入では重要文化財が5点(初花肩衝・北野肩衝・松屋肩衝・富士茄子・在中庵)という顔ぶれでした(数え間違いがあるかもしれませんが…)。

それだけ有名な道具が多かったので、当然これまでに見たことのあるものも多かったのですが、中には今回初めて拝見するものや、以前見た時と随分印象が異なるものもありました。その中で印象に残っているものをいくつか書いていこうと思います。

まずは、やはり稲葉天目でしょうか。静嘉堂文庫の所蔵の曜変天目で、国宝にも指定されている大変有名な茶碗です。実は今回が初めての拝見で、これでようやく国宝の曜変天目3つの全てを拝見することができました。

最近では龍光院のものが一般的に見られる機会が一番少ないように思いますが、ありがたいことに私は高校生の頃に京都国立博物館であった「日本人と茶」という展覧会で拝見する機会がありました。

他に初めて拝見した茶碗としては蕎麦茶碗「花曇」、ととや茶碗「廣島」、「古田高麗」、「千種伊羅保」、釘彫伊羅保茶碗「秋の山」などで、それぞれに大変印象に残っております。

蕎麦茶碗はこれまでに畠山記念館で「蛍」、香雪美術館で「色替」などを拝見いたしましたが、この茶碗も非常に見どころのある綺麗な茶碗でした。この暑い時期に使ってみたいなと思わせるような茶碗だったことを今でもよく覚えています。

ととや茶碗は藤田美術館で「利休ととや」、今回の展示でも出ていましたが三井記念美術館の「かすみ」が印象的でしたが、こちらは赤味がかったまた雰囲気の異なる茶碗でした。こちらの「廣島」は平ととやの代表的な茶碗として有名ですが、現在は個人蔵なのでそうお目にかかる機会があるわけではありませんので、貴重な経験でした。

また、小井戸茶碗「六地蔵」はこれまでに何度か拝見しているはずなのですが(これまではそれほど印象に残らなかったのですが)、今回は非常に良い茶碗に見えました。美術館によって照明の具合も違いますし、何よりも見る側の体調や「目」(実際に感じるのは脳でしょうが)が変わっているということもあるかと思います。

「六地蔵」は遠州公が六地蔵で見出したからこの名が付いたと言われていますが、その遠州公も昔見た余り気に入らなかった茶入が後年見た際には大変良く見えたという逸話が残っています。

人間の好みというのははっきりしてそうで、案外あやふやなものなのかもしれませんね。
裂5
こちらは常設展で拝見したインド更紗です。この写真の上の方の金がキラキラしているのが見えるかと思いますが、金糸が使われているそうです。なお、更紗は茶道具の箱を包む風呂敷などに使われることもあります。



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点前の際の身体の使い方について


今日の京都は35.5℃の猛暑日となり、夕方には物凄い雨が降りました。このところかなりきつい夕立が何日か続けて降っています。祇園祭などで京都に来られる予定がある方は晴れていても折り畳みの傘をお持ちになるなど何か対策をされた方が良いでしょう。

さて、今日は表題にあります通り「点前の際の身体の使い方」について書いてみようと思います。最近、お稽古では姿勢と身体の使い方を随分と指摘するようにしています。

こんな風に言うと随分大層なことに聞こえますが、そう大したことではありません。皆さんもご存じの通り、正座という体勢は身体の動きが随分制限されてしまいます。

風炉6
動きが制限されてしまうと風炉などの道具に手が届きにくくなってしまいます。しかし、風炉に近寄ると手元の場所(膝前)が狭くなってしまい、点前がし辛くなってしまいます。

なのである程度風炉から離れた位置に座るのですが、なかなか良い位置を見つけることは難しいようです。ただ、この位置が確立できると点前は非常にやりやすくなります。慣れれば定位置に座れば目をつぶっていても点前ができるようになりますが、そこまでは必要無いでしょう。

重要なのは座る位置だけではありません。座り方や姿勢が大事なのは言うまでもありませんね。重心が高くてもふらついて良くありませんし、ずっと低いままでは点前がしにくいですね。そこで身体の使い方が問題になってきます。

より具体的に書くと、腰の辺りの使い方が重要です。私はいつの頃か自然にできていたようなので、これまで上手く言葉で説明できなかったのですが、最近生徒さんの点前を見ていてやっと問題点を発見することができました。

その腰の使い方は言葉にするのは難しいのですが、動作としてはごく簡単なものです。その動きだけを生徒さんにしてもらいましたが、普段そういった使い方をしないせいか、1分もしないうちにお腹がゴロゴロ鳴り出しました。

これで私の方が痩せていればダイエット本でも出版できるのかもしれませんが、そうではありませんので残念なことでした。ただ、その動かし方を意識しながら点前をすると随分と身体の使い方が良くなりました。

ちなみに、その方は私より身長が10㎝以上高いのですが、私の方が正座をしながらであれば遠くまで手が届きます。それを考えるといかに普段無駄の多い動かし方をしているかが分かっていただけるかと思います。

点前の稽古をすることで普段の身体の動かし方も良くなるのであれば一石二鳥ですね。ご興味がある方は他の流派の方でも結構ですので、気軽にご連絡ください。ただ、言葉にして伝えるのは難しいので、教室に来ていただく必要がありますが…




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東京国立博物館「茶の湯」展の感想(書画編)


昨日の京都は一時猛烈な雨が降りました。最近は予め希望する地点を登録しておけばその地域で大雨が予想される際にメールで知らせてくれるサービスがあるので、私は濡れることなく家に帰ることができて助かりました。

さて、今日は1か月近く前に閉幕した東京国立博物館の感想を。本当はもっと早くに記事にするつもりだったのですがすっかり遅くなってしまいましたので「もう書かないでおこうか?」と思っていたら、生徒さんから「茶の湯展の感想楽しみにしています」と言われてしまい書かない訳にはいかなくなってしまいました。

今回の特別展には多くの方が行かれたので、当ブログをご覧の方も見に行かれた方がたくさんいらっしゃることと思います。その方達はよくお分かりだと思いますが、非常に多くの茶道具が出展されておりましたので、種類別の感想を書いていこうと思います。

今日は第一弾として書画の感想を。

今回の特別展では茶の湯の成立から現代に至るまでを展示されていましたので、東山文化の時代に珍重された唐絵なども多く展示されていました。当流ではそういった時代の書院の飾り方を重要視しておりますので、こういった展示は大変嬉しいですね。

有名な画家でいうと牧谿が挙げられますが、伝牧谿筆の作品を含めると私は5点(3幅対なども1点として数えた場合)を見ることができました。その中では淡い筆致で描かれた帆船が印象的な遠浦帰帆図が気に入りました。

他にも伝徽宗筆の鴨図や伝梁楷筆の六祖破経図なども印象に残っています。六祖破経図はちょっとした出来事のせいで印象に残った部分も大きいですが…

墨跡では流れ圜悟(えんご)や宗峰妙超筆の「梅溪」号や小倉色紙の「あまのはら」などが気になりましたが、最も印象に残っているのは、無準師範の「潮音堂」でしょうか。

この書はもとは東福寺に伝来していたものですが、ある時遠州公が手に入れられました。それを茶会で使用していたところ、庄内藩主酒井忠勝(大老の酒井忠勝と記載されることもあるが、誤りだと思われます)に所望され値段を聞かれます。

遠州公は断るつもりで「一字千金」と答えたところ、茶会の途中で持って帰ってしまい後日三千両が届けられたという逸話が残っています。とはいえ、現在残っている遠州公の茶会記に忠勝が出席しており、この軸が掛けられた会の記録がないので詳しいことは分かりません。なお、その後この軸は酒井家を出ることなく、現在は酒井家の所蔵品を展示する致道博物館の所蔵となっています。

このように非常に有名な逸話もありよく知っていた軸で、写真も幾度となく拝見して、実物も高校生の頃に見ているはずなのですが、何が良いのかさっぱり分かりませんでした。もちろん、無準師範という方の書ということを尊重していたということは想像できるのですが、それだけで「一字千金」とは言わないのでは?と思っておりました。

しかし、今回実物を拝見して、「これは一字千金と言うな」と思いました。写真では全く伝わらないと個人的には思うのですが、非常に力強い書体で、墨が落ちた跡など全く気にならない程の迫力を感じました。筆遣いから息遣いまで感じることができそうでした。

その迫力に負けて思わず絵葉書を買ったのですが、やはり写真ではその良さは伝わらないなと思いましたが、それでもあの新鮮な感動を思い出すよすがにはなってくれることでしょう。

他にも色々な茶人の手紙などもありましたが、もっと気になったのは6月25日まで東洋館で展示されていた書でしょうか。以前も書きましたが、私が最も好きな書の一つである顔真卿の多寶塔碑が展示されていたのは嬉しかったですね。しかも常設展示の作品なので、一部を除いて写真撮影可という太っ腹ぶり!

思わず撮った写真がこれです。
書5
上でも書きましたが、やはり写真では良さは伝わらないですね…

他にも常設展では単庵智伝筆の鷺図なども出ていました。
絵1
書画だけでも、それも結構対象を絞ったつもりでもこんなに長くなってしまいましたね…先が思いやられます。




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初めて学会に参加


また更新が滞ってしまいました。今回は書くことは色々とあったのですが、ここしばらく休みがなく慌ただしくしております。家に帰ってきたと思っても、疲れきってしまっており気が付けば寝ているといった日々が続いていました。

ブログの更新もそうですが、手紙やメールも書かないといけないのでずっと落ち着かない日々でした。メールは何とかなりましたが、手紙も早く書かないといけません…筆まめであろうとしても、なかなか思うようにはいきませんね。

先日、人生で初めて学会というものに参加してきました。今回参加させていただいたのは「茶の湯文化学会」という学会で、茶の湯に関する研究をされている方が多数在籍されています。

この学会は以前から知っていたのですが、まさか自分が学会に参加するとは思ってもみませんでしたので、余り注目はしておりませんでした。ただ、時々興味深い論文などが掲載されている時の会報を取り寄せて読んだことはあります。

今回の学会では色々な方の研究成果の発表を聞き、パネルディスカッションもありましたが、特に印象に残っているのはパネルディスカッションのコーディネーターの先生の「采配の上手さ」でしょうか。

以前、全然違う分野のパネルディスカッションを見たことがありましたが、その時は酷いものでした。今回のパネルディスカッションでは分野の異なる専門家の方が参加されていたのですが、それぞれの得意分野に合わせて質問をされ、少し議論の方向が逸れそうになった際には巧みに方向修正をされていました。

そういった手腕というのは茶席でも非常に大事だと思いますので、そういった面でも大変勉強になり、参加して良かったなと思いました。

また、学会が終わってからの懇親会にも参加させていただいたのですが、様々な先生方とお話させていただき大変有意義な時間を過ごすことができました。流祖のことについて新たな情報を得ることもできましたし、私の祖父の話を高名な先生とするとは思ってもみませんでした。

人付き合いが苦手で、懇親会などの宴席にはほとんど参加しない私ですが、今後はそういう席にも積極的に参加して色々な方と繋がりを持つことも大事だなと思いました。お茶を通じた縁が少しずつ広がっていくことを祈るばかりです。

鴨
こちらは要法寺というお寺の池で生まれた鴨の雛です。先日新聞に鴨川までのお引越しを終えたという記事が出ていました。




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久しぶりに水屋のお手伝いを


随分更新が滞ってしまいました…その間に6月になり、さらには梅雨入りまでしてしまっており驚いております。ただ、ここ数日は梅雨の中休みということなのでしょう、すっきりとした天気の日が続いていますので助かっています。

先月のある日、久しぶりにお茶会の水屋のお手伝いをさせていただきました。なお、ご存じない方の為に書かせていただきますと、「水屋」とはかなり簡単に言うと「裏方のお仕事」といったところでしょうか。

最近は当教室が中心となって、または私だけで茶会をすることが続いておりましたので、私が表立って点前をしたり、お話をしたりすることがほとんどで、水屋のお手伝いの機会は随分と減っております。

昔は自流だけでなく、他流の方の水屋のお手伝いをしたこともありますが、お茶の先生として活動し始めた後は皆さん遠慮されるのか、そういったお声がかかることはすっかり無くなっていました。

個人的には水屋のお手伝いは色々な勉強になり、しかも他流の方の水屋となると色々なやり方を見ることができるので楽しいですね。緊張することもありますし、その流派の方法に合わさないといけないことも多いので柔軟な思考も求められます。

まあ、そこまで求められることも余りないのかもしれませんが、今の立場でお手伝いする以上はそこの水屋の方の2~3人分くらいの仕事はできるようにと思って臨んでいます。

ただ、今回久しぶりだったせいか、今までと勝手が違うことが多く中々苦労しました。一番感じたのは道具の違いでした。特に柄杓や茶筅といった道具が違うことで最初は随分戸惑いました。

昔は他流の方のお手伝いをすることも多かったので、色んな柄杓や茶筅を使っておりました。なので、そう気になることも無かったのでしょうが、最近は自流の物以外を使うことは滅多にありません。

そう考えると融通がきかなくなったのかもしれませんが、考え方によってはより繊細な違いを感じることができるようになったとも言えるのかもしれません。どちらが良いということは、一概には言えないと思いますが臨機応変に対応できる柔軟性は持ち続けていたいと思いますから、今後もこういった機会を無くさないようにしようと思いました。

庭9
茶会の際の写真です。茶室の円窓より庭を写しました。




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畠山記念館へ


このところ何日か続けて暑かったですね。京都では日曜日が27.9℃、昨日は26.8℃となり、特に日曜は外国人観光客や修学旅行生も辛そうにしていました。とはいえまだ5月です。夏本番となればもっと暑い日が続きますから、体を慣らしていかないといけませんね。

さて、今日は先月行ってきました畠山記念館の感想を。現在畠山記念館では「茶の湯の名品ー破格の美・即翁の眼」という展覧会を来月の18日まで開催されています。

今回の目当ては松平粉引だったのですが、以前見た時ほど良さを感じることができませんでした。好みの変化なのか、その時の体調なのかは分かりませんでしたが、初めて見た新鮮さを失ってしまったのかもしれません。まあ、それでも良い茶碗だなとは思ったのですが…

もしかすると以前見た時の印象から変に期待し過ぎてしまっていたのかもしれませんね。こういう先入観を持って道具を見ることは余り良くないのでしょうが、なかなか難しいものです。「大名物だから」とか「国宝だから」とかいったことを考えてしまうとそのものを見ることができなくなりやすいと思います。

少し話が逸れてしまいましたね。今回の展示で私が気に入ったものは水指3点です。南蛮の縄簾の水指に、信楽の水指、そして志野の水指「古岸」です。志野は昔は余り好きではなかったのですが、最近は物にもよりますが良いなと思うようになりました。

なお、この「古岸」は現在東京国立博物館の「茶の湯」展に今日から出展されていますので、ご興味がある方はそちらでご覧になってみてください。私も近日もう一度「茶の湯」展に行きますので、もう一度じっくりと拝見しようと思っています。

昔は余り好きでなかったものと言えば、「織部」もそうなのですが、今回畠山記念館に出展されていた黒織部の筒茶碗は良かったですね。配布されている目録に簡単な絵まで描いてしまうくらい気に入りました。

このように好みというのも随分と変わります。今回はそう思いましたが、もう一度行って同じことはきっと思わないことでしょう。かと思えば、道具の取り合わせが毎回似通ってしまうように変化しにくいこともあります。その辺りのバランスを上手に取りながらお茶に向き合っていければなと最近は思います。

他にも、駅まで紋付を着て出迎えたという逸話の残る伊賀の花入「からたち」や古銅の龍耳花入「九州」なども良かったですし、酒器では備前の火襷(ひだすき)の徳利「松風」と「村雨」、刷毛目の盃も良かったです。利休好みの舟形銚子は蓋のツマミが錨の形をしていたのが洒落がきいていましたね。

書画では抱一の十二ヵ月花鳥図と光琳の八橋図・秋草図団扇が良かったですね。光琳の団扇は、団扇の状態で残っている貴重なものということでした。確かに柄から外されて掛け軸として残っているものが多いですね。

12ヵ月花鳥図は私が行った時には4月の「芍薬に燕」の図でしたが、現在は6月のものに展示替されています。他にも展示替がありますので、気になる方はホームページをご覧になってから行ってみてください。


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茶席での言葉の選択について


近頃は朝晩と日中の気温差が大きいですね。というか日中が暑すぎるだけなのかもしれません。まだ5月だというのに…この調子だと今年の夏は暑くなるのでしょうね。

さて、今日は茶席での言葉の選択について書いてみようと思います。これはある茶会にて私が言われたことなのですが、仰った方はこのブログをご覧になってはいないと思いますし、ご覧になっていたとしてももう忘れてられると思いますのでもう解禁しても良いでしょう。

その茶会で当流の流祖高谷宗範の書を掛けたのですが、席中の会話で「当流の流祖の書です」という旨の説明をした後に「軽い軸」と言われてしまいました。

「軽い」というのは、茶席において誉め言葉として使うことは余りありません。茶碗などの道具を持った際の重さが軽いことを「手取りが軽い」とかお菓子の「サクサクとした軽い食感」などという使い方の場合は誉め言葉としてとらえることもできますが、掛け軸の場合は誉め言葉と考えることは難しいです。

現在では体重が軽いとか、細いといったことが「誉め言葉」として認識されることが増えたからなのか分かりませんが、「軽い」と言っても気にならなかったのかもしれません。しかし、「軽い人」ということを聞いて誉めていると考える方はきっとまだいないだろうと思います。

恐らく「軽い」と仰った方に悪気は無いのだろうと思いますが、聞いた私はショックが大きく、一瞬言葉に詰まってしまいました。もし悪気があったなら相当神経の図太い方なのでしょうが、さすがにそれは無いでしょう。そう信じたいだけかもしれませんが…

これは勝手な想像ですが、「軽やかな書体」と仰りたかったのでは?と思っています。これであれば貶しているような感じは全く受けませんからね。

他に掛け軸の場合で「軽い」といったことを言う場合としては、寄付などに飄々とした雰囲気の画賛などを掛け、本席には禅僧の一行などを掛けた場合に寄付の軸のことを言う場合が考えられます。ただ、その場合でも「軽い」というよりは「軽やかな」と言う方が角が立たないように思います。

そういったことを考えると茶席での会話というのはつくづく難しいなと思います。もっとも、茶席だけでなく、どんな時でも言葉を上手に操るのは難しいと言った方が正しいですね。

まあ、こればかりは人によって感じ方も様々です。日々の会話で注意して言葉を選び、茶席では上手な主客のやり取りを聞くことで少しずつ上手になっていくしかありません。と偉そうに言っている私も色々と失敗を繰り返しています。日々の精進が大切ですね。


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松殿山荘公開の呈茶(2017・春)


大型連休も終わりですね。色々と楽しいことがあった方も、全く連休どころでなかった方もお疲れ様でした。私は休みは全くないような状況でしたが、なんとか無事に松殿山荘の公開の呈茶席を終えることができました。

今回は珍しく長板を使用したのですが、点前座の写真を撮り忘れてしまいました…実際の成立過程には諸説あるようですが、当流では「長板は台子の天板と柱を取ったもので、侘び人の作為であり余り使用しない」とされていますので、普段は余り使いません。

しかし、点前座の雰囲気を変えてくれるので今回は使ってみましたが、写真を撮り忘れてはいけませんね。代わりに今回入れた花の写真をどうぞ。

花13
余り上手く写真が撮れませんでしたが、実際はもう少し雰囲気良く入れてありました。ヤブデマリを今年のお正月に切った輪無二重切に入れてみました。

板床なので本来は敷板は必要ありませんが、露や湿気で床の板に濡れるのを避ける為に今回は敷板を使用しました。写真を撮る時だけ外しても良かったのですが、板にシミなどがついては困りますからね。

これまで大事に使われてきたのでしょう、大きな傷やシミも無くこれまで伝えられてきていますから、これからもこのままの状態を保てるようにしたいですね。

非常にどうでも良いことですが、今回何の花か尋ねられた方はいらっしゃいましたが、花入にご興味を示された方はほとんどいらっしゃいませんでした。若干寂しい気もしましたが、それだけ花を引き立てる花入だったと自分を慰めておきます。

来年はどんな花入を作ることができるでしょうか?どんな竹に出会えるか今から楽しみです。


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