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茶席での主客のやりとり


今日は茶席での主客のやりとりについて考えてみようと思います。これは流派によって異なりますので、詳しくはご自身の先生に確認してください。今回は山荘流の方法をご紹介いたします(薄茶の席と濃茶の席でも異なる点がありますが、濃茶の席に行かれることは余り多くないと思いますので、薄茶の場合を考えます)。

基本的に茶席では正客が皆を代表して亭主とやりとりします。大抵の場合、亭主から挨拶がありますのでその会の趣旨に合わせた挨拶を返します。例えば祝いの席などであれば「本日はおめでとうございます。このような席にお招きいただき大変光栄です」などといった感じでしょうか。
初めの挨拶は長過ぎないようにした方が良いでしょう。余り長いと他の話もできませんので…また全員が知り合い同士であれば構いませんが、大勢の席で知らない方も多いような席の場合、本人達(一部の人)にしか分からない話を長々としないように気をつけましょう(そういった話は他所でした方が賢明です)。この時の挨拶ですが、本来は一人ずつ挨拶をしていくのですが、人数が多い場合は正客とその他(連客)という風に挨拶される場合が多いです。最初から全員に対して挨拶される場合もあります。この辺りは雰囲気で感じ取ってください。

さて初めの挨拶が済んだら、まず床の間の飾付について尋ねます。待合などにも飾付があった場合は先にそちらを聞いておいたら良いでしょう。掛け軸の内容、絵ならば何の絵か?(分かる場合は「素敵な○○ですね」など)誰が描いたのか?などを聞きましょう。後は自分なりの感想を言えば結構です。たとえ気に入らない場合でも、「好みじゃないです」などとは言わないようにしましょう。聞くことは書でも特に変わることは無いですね。
花が生けてあれば、何の花か?器は何か?ということを尋ねましょう。器が立派であっても、あくまでも主役は花ということを忘れないようにしましょう(生ける人も忘れがちですが…)。
床の間には香合を飾ってられる場合もあります。その場合はそちらも尋ねましょう。詳しく分からない場合は「お香合は?」と尋ねておけば上手く答えてくれるはずです。
先日の記事でご紹介したように床の間に香炉があってお香がたかれている場合や付書院に文房飾りがされていることもあります。その場合はそちらについても聞いてあげてください。

そういった話をしている間に「お菓子をどうぞ」と声がかかると思いますので(タイミングを見計らって「お菓子を頂戴します」と言っても結構です)、お菓子を食べましょう。お菓子の感想を述べつつ、お菓子の銘と、どこのお菓子かを尋ねましょう(「大変美味しいお菓子ですが、ご銘は?」など)。

お茶を飲んだらお茶の銘とお詰(おつめ、どこのお茶屋さんのお茶か?)を尋ねますが、当流では全員が飲んでから(最後の客が一口飲んでから)尋ねます。ただ他の流派の方を見ていると正客が飲んだらすぐに尋ねるところが多いようです。お茶飲んだら茶碗についても聞いてみましょう。どこの焼物か?何か銘はついているのか?そういったことを聞けば良いでしょう。

さてお茶を飲み終わり、片付けられて茶器と茶杓が拝見に出されれば、そのときにそちらも尋ねます。当流ではそれまでは茶器・茶杓については尋ねません。これも他の流派ではもっと早くに尋ねられる場合が多いようですね。しかし後で拝見にでるのであれば、その時に話をする方が楽しい気もします。

まあざっとこんな感じでしょうか?これくらいの道具を尋ねてあげれば準備した方もホッとするかもしれませんね。余りにも何も聞かれなかった場合は、「お気に召さなかったのかな?」と不安になることもありますので。
もっともこの通りに聞かないといけないという訳では勿論ありません。使い方の分からない道具や、名前の分からない道具があった場合は「あれは何ですか?」と聞いていただいても全く問題ありません。それをきっかけに色々な話ができるかもしれません。濃茶の席では静かにすることが求められる場合も多いですが、薄茶の席では少し気楽に会話を楽しんでいただければと思います。

ちょっと長くなってしまいましたね。今度もう少し簡単にまとめてみようと思います。




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