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茶会のお菓子


明日からまた雪が降り、週末にかけて大雪になるかもしれないということで心配です。個人的には先日の茶会の時に雨は降りましたが、雪が積もることが無くホッとしていますが、今週末も各地で茶会が催されると思いますので、ご亭主の方は心配なことでしょう。

さて、今日は先日の茶会の時のお菓子のご紹介を。
菓子239
今回のお菓子も当ブログではおなじみの亀廣保さんにお願いしました。右側の雪輪と左の種合わせは根引松ですね。今日は珍しく「どうしてこのお菓子にしたのか?」ということについて書いてみようと思います。

まず、今回の茶会の日が2月5日で、旧暦では1月9日で、立春の翌日ということを覚えておいてください。

古来、新春に降る雪というのは豊作の象徴で、おめでたいことであったと言われています。万葉集にも

新しき(あらたしき) 年の初めの 初春の
今日降る雪の いや重け(しけ)吉事(よごと)  (大伴家持) 

という歌が残されています。「いや重け吉事」というのは、「ますます重なれ良い事が」といった意味だそうです。

そんなことから、立春の翌日ではありますが今年が来られたお客さまや私達にとって良い年になるようにという思いを込めさせていただきました。とはいうものの、実はこの万葉集の和歌を知ったのはお菓子を注文してからでした。

ちょうど、私が購読している雑誌『月刊遠州』に毎月文様についての連載があるのですが、2月号の内容が「雪輪」だったのです。その中でこの和歌のことなどが紹介されておりましたので、これはそのことについて話さねばと思いました。実際、和歌の内容にまで踏み込んで話すことはほとんどなかったですが、良い勉強をさせていただきました。

根引松は、茶会の翌日が今年最初の「子(ね)の日」だったので(旧暦では)、このお菓子にしてみました。というのも平安時代には、新年最初の子の日に小松を引いたり、若菜を摘む習わしがあったそうです。

現在では、子松引きをする人はほとんどいらっしゃらないと思いますが、京都の古いお家ではこの根引松をお正月の際に門松として飾ってられるところもありますね。

そんな感じで今回は立春の翌日ということもあり、少しおめでたい雰囲気のお菓子にしてみました。




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テーマ : 茶道
ジャンル : 趣味・実用

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No title

お早うございます!今朝はまた寒いですね!京都は雪ですか?ところで和菓子、特にお茶のお菓子は本当に美しいですね!繊細な日本人の感性が伝わってきます。季節季節の自然の変化を詩にしたり、お菓子にしたり!日本人で良かったです!

Re: No title

> みゅうぽっぽ様

いつもコメントありがとうございます。

昨日の京都は時折雪が舞いましたが、積もりはしませんでした。今日も今のところは降っていませんが、大雪警報が朝から発令されています…積もらないと良いのですが。

干菓子は特に綺麗なものが多いですね。個人的には生菓子はちょっと見ただけでは何か分からないくらいの方が好きですが、干菓子は繊細な雰囲気であって欲しいなと思います。

本当に素敵なお干菓子

こんばんは。寒い日が続いていますね。
このお干菓子、とても綺麗ですね。私も日本人で良かった。
札幌と東京しか暮らしたことがないので、京都の旅行では、外国人と同じ気持ちでワクワクしました。
菓子器がとても素敵ですが、塗り物でしょうか?お差し支えなければ、どのようなものか教えてください。とても好みの感じです。
前回のお炭も、勉強になりました。私の通う教室は都心のビル内のため、電気コンロなのが少し残念。お炭のホカホカした温かさや、燃えている風情を眺めながらのお茶は、秋冬は特に心地よいでしょうねぇ。憧れです。
またお炭のこと、何か書いてくださったら嬉しいです。

Re: 本当に素敵なお干菓子

> あやこ様

コメントありがとうございます。

亀廣保さんのお菓子はいつも可愛らしいものが多くて選ぶのに困ってしまいます。京都は魅力的なお菓子屋さんが多いのですが、職人さんの高齢化や市場規模の縮小などの影響からか、お店を閉められるところもあります。私にできることは買うことくらいですが、この素晴らしいお店たちが末永く続いていってくれることを祈るばかりです。

菓子器は江戸時代のものです。堆黒とは違って、模様を彫ったものの上から漆を塗っているものです。中国の堆黒のものだったらとんでもない値段がしたことでしょうが、その分偽物も多いですね。これは私が東京の普段お世話になっているお店で買わせていただいたもので、私が買えるくらいですから値段も手頃でした。

ビルの中だと炭は使うのは難しいでしょうね。カルチャースクールや公民館などでも炭は使えないところがほとんどだと聞きます。最近は炭も手に入りにくくなっていますし、値段も上がってきております。需要を増やして、もっと気軽に炭が使えるようになってくれると良いですね。

リクエストありがとうございます。炭のことで何か気がついたことがあったら書いてみようと思います。
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山荘流茶道教室

Author:山荘流茶道教室
京都市東山区にて山荘流の茶道教室を開講しております。
静かな環境で非日常を楽しめる教室を目指しています。

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